卵巣嚢腫

卵巣にできる腫瘍のうち、良性のものを卵巣嚢腫といいます。嚢腫とは、液状成分がたまってはれている状態。小さければ妊娠、出産に影響はありません。しかし、直径5~6cm以上になると、卵巣を子宮と骨盤とつなぐ靱帯の茎の部分が、嚢腫の重みで引っ張られてねじれ(茎捻転といいます)、激痛を起こすことがあります。そのため、胎盤が完成する妊娠15~16週頃に、外科手術によって嚢腫を取った方がいいとされています。その後、経過に問題がなければ、経腟分娩も可能です。
ただし、妊娠初期に卵巣のはれが発見された場合、実は卵巣嚢腫ではなく、ルテイン嚢胞(黄体嚢胞)という心配のないものであることが多いのです。ルテイン嚢胞とは、妊娠して分泌され始めるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンの過剰刺激を受けて、黄体内に液体成分がたまってしまった状態。hCGの分泌量は妊娠12週以降、徐々に減少するので、それに伴ってルテイン嚢胞は小さくなっていきます。したがって、その時期になっても大きさが変わらなかったり、大きくなったりするなら、それはルテイン嚢胞ではなく、卵巣嚢腫ということで、治療を検討することになるのです。

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